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なぜ和食をイノベーションするのか?

日本の健康の鍵は伝統的なローカルフードにある。
そう確信を持っています。

そう思ったのはもう15年以上も前のこと。

私が食の世界に飛び込んだのは、
食べるのが好きだったからでも、
料理を作るのが好きだったからでも、
料理研究家に憧れてたからでもありませんでした。

日本の伝統的な食事で健康に幸せになれることをお伝えしたい。
そして、美味しくて健康によくて美しい
この素晴らしい食文化を繋いでいける社会を作るお手伝いがしたい。

ただ、それだけの思いでした。

大学生の頃、
アメリカのとある権威あるレポートで
日本の伝統食が生活習慣病から私達を救うもっとも理想的な食事である
ことを知りました。

日本の伝統食が、
世界的に見ても優れた食事であること。
私たちが抱えた医療問題の解決の糸口になること。
たくさんの人たちの健康の悩みを解決できること。
そして、美容や健康に多くのお金をかけなくても身体を整えてくれること。

その気づきに興奮が止まりませんでした。
それと同時に切実な思いにかられました。
なぜ、今私たちはその素晴らしい食事を失いかけてしまっているのか。。。?

そこから食の世界に入ることになりました。

日本料理や年中行事を学んだり、
江戸料理や発酵を学んでみたり、
地方に行ってはその土地土地の食文化に触れ、様々な伝統料理を見てまわってみたり。。。

日本の食文化に触れるたびに、その細やかな繊細さ、
自然の摂理に沿った生き方に、感動がとまりませんでした。

四季の移ろいを感じ
移り行く季節の中で育まれた食文化。

季節ごとに記された年中行事の意味

弥生 3月、ひな祭り 桃の節句
蛤を食べ娘の幸せを祈り、
桃を浮かべたお湯で肌を整える

皐月 5月 こどもの日 菖蒲の節句
菖蒲で邪気を浄め一年の健康を願う

長月 9月 菊の節句
菊の薬効を頂き、長寿を願う

縁起の良いものを食べる風習には、

子供がどうか健やかに育ちますように。。。
家族が一年元気でいられますように。。。

母から子への願い。
そんな、家族への愛が込められています。

母から子へと繋いでこられた、
長い年月をかけて育まれた文化。

言葉の掛け合わせにさえもゲンを担ぐ、細やかな神経。

その偉大さと感受性の美しさに涙が出そうになります。

なんて美しい国に産まれたんだろう。
そう感謝したくなります。

なぜ、旬のものを食べるのか。
なぜ、年中行事を大切にするのか。

その答えは全て自然の摂理の中にあります。

私たちは自然の中で生かされ、自然と人は繋がっている。

この東西南北に長い列島で、
春夏秋冬巡り変わりゆく自然の中で
健康に一年を過ごす知恵。

今でもまだ全国各地に根づいています。

その食文化が残せるか残せないか、
そのターニングポイントに今私達は
いるように思います。

母から子へと伝えられてきた健康食の知恵を
今の時代に合わせて、
日常に素敵な形で受け継ぐこと。

それが、私達が自分の健康のために、
家族の健康ために、
子供の健康のために
出来る最良のことだと思っています。

伝統は守るものではなく、
受け継ぎ繋ぐもの。
この言葉が好きです。

長い歴史を見ても、
伝統とは常に進化し少しずつ形を変えています。
伝統を守った時に日常から失われ、
歴史の化石になってしまう気がしています。

本質は失わずに、
21世紀の食空間にフィットする。

そんなアイディアと共に
伝統食を繋いでいきたいと思います。

和食が世界無形文化遺産に登録され、
ミラノ万博でも紹介され、
海外からも注目を浴びています。

こんな時代だからこそ、
日本の食にたち戻り、
自分の美容のために、健康のために
発酵や日本の健康食を取り入れて頂き、
そしてその知識を
子供たちやたくさんの方々に伝え続けてほしい。

そのために共感して下さる方々と和食イノベーションの輪を広げていきたいと思います。

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